インプラントのメリット・デメリットとは?老後や将来的なリスクまで解説
- 2026年2月20日
- 歯科
「インプラントのメリット・デメリットとは?」
「インプラントの費用相場が知りたい」
「インプラントとほかの治療法(ブリッジ・入れ歯)の費用を比較したい」
上記の疑問をお持ちの方は、入れ歯やブリッジに抵抗があるが、インプラントは費用が高そうで不安に感じているのではないでしょうか。
インプラント治療の費用は、口腔内の状態や使用するメーカー、治療内容、歯科医院によって異なります。
本記事では、「インプラント治療は1本いくらなのか、歯科医院によって異なる理由」を紹介します。
インプラントの費用を安く抑える・負担を軽減する方法まで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インプラントの7つのメリット

インプラントのメリットは、以下の7つです。
- 天然歯と同じようにしっかり噛める
- 見た目が自然で周囲に気づかれにくい
- 周囲の健康な歯を削る必要がない
- あごの骨が痩せるのを防ぐ効果が高い
- 食事や会話中の外れる不安が少ない
- 平均寿命が長い
- 取り外す手間がない
それぞれ紹介します。
天然歯と同じようにしっかり噛める
最大の魅力は、人工歯根が骨と結合し、硬い食べ物も自分の歯のように味わえることです。
噛む力が直接あごの骨に伝わる構造により、天然歯の約80%以上の咀嚼能率を維持できるという裏付けがあります。
ステーキやお煎餅など、これまでの治療法では避けていた食べ物もストレスなく楽しめます。
食事の喜びを妥協したくない方にとって、この「噛める喜び」は人生の質を大きく向上させます。
見た目が自然で周囲に気づかれにくい
審美性に非常に優れ、色や形が他の歯と見分けがつかないほど自然に仕上がります。
最新のセラミック素材が天然歯特有の透明感や光沢を精密に再現するためです。
前歯のような目立つ部分でも、笑った時に装置が見える心配がほとんどありません。
見た目のコンプレックスを解消し、自信を持って笑えるようになることは、精神的な大きな利点です。
周囲の健康な歯を削る必要がない
残っている健康な歯の寿命を縮めるリスクを最小限に抑えられます。
ブリッジのように隣接する歯を支柱にする必要がなく、一本で自立できる構造を持っているためです。
一度削った健康な歯は寿命が短くなる傾向にありますが、インプラントならその連鎖を断ち切れます。
周囲の歯を守りながら欠損部を補えるこの特徴は、将来的に多くの歯を残すための鍵となります。
あごの骨が痩せるのを防ぐ効果が高い
埋入によって、歯を失った後に起こりやすいあごの骨の吸収(痩せ)を抑制できます。
噛む刺激が直接骨に伝わり続けることで、骨の代謝が維持され、体積の減少を防げるためです。
入れ歯を長年使用するとあごの骨が痩せて顔つきが変わることがありますが、インプラントではその心配が少なくなります。
お口の機能だけでなく、若々しい輪郭や表情を維持できる点も、隠れたメリットです。
食事や会話中の外れる不安が少ない
固定式であるため、入れ歯のような「ズレ」や「突然の脱落」を心配する必要がありません。
あごの骨と人工歯根が強固に結合し、大きな口を開けての会話でも安定しているためです。
友人との会食中に装置が外れる不安を感じることなく、心からおしゃべりを楽しめます。
日常生活における不意のトラブルを気にせず過ごせる安心感は、何物にも代えがたい価値があるでしょう。
平均寿命が長い
インプラントは、適切なケアをおこなうことで、ブリッジや入れ歯よりも長期的に安定して使い続けることが可能です。
インプラントの平均寿命は、一般的に「10〜15年程度」とされています。
数年ごとに作り直しが必要なことが多い入れ歯と比較すると、トータルの負担は少なくなります。
メインテナンス次第では数十年単位で機能し続けるため、人生100年時代におけるおすすめの手段です。
取り外す手間がない
自分の歯の一部として生活できるため、毎日の煩雑な取り外し作業から解放されます。
自分の骨に固定されており、寝る前の洗浄や専用容器を用意する必要が一切ありません。
旅行や外出先でも天然歯と同じようにブラッシングするだけで済むため、周囲の目を気にするストレスがなくなります。
利便性の高さは、忙しい現代人の日常生活をよりスムーズで快適なものにするはずです。
インプラントの6つのデメリット

インプラントのデメリットは、以下の6つです。
- 自由診療のため治療費が高額になる
- 治療完了までに「数カ月〜1年」の期間がかかる
- 外科手術による身体への負担やリスクがある
- 治療後も継続的なメインテナンスが必要である
- 天然歯より感染症(インプラント周囲炎)のリスクが高い
- 喫煙や持病があると治療の成功率が下がる
ひとつずつ紹介します。
自由診療のため治療費が高額になる
インプラントは、原則として保険適用外の自由診療であるため、1本あたりの費用が高額になります。
特殊な材料や高度な技術、徹底した衛生管理が必要なため、まとまった予算が必要となります。
検査から手術までを含めると1本につき数十万円単位の支出を覚悟しなければなりません。
ただし、確定申告で医療費控除を利用すれば還付を受けられる場合もあるため、計画的に検討しましょう。
関連記事:インプラント治療は1本いくら?歯科医院によって異なる理由を解説
治療完了までに「数カ月〜1年」の期間がかかる
インプラントは、ほかの方法に比べて、すべての工程を完了するまでに長い時間がかかります。
あごの骨とインプラントが生物学的に結合する「治癒期間」を設ける必要があるためです。
骨の状態によっては、土台を埋めてから最終的な歯を入れるまでに半年から1年近くを要する場合もあります。
短期間で歯を入れたい希望がある場合、この期間の長さがネックになる可能性を念頭に置くべきです。
外科手術による身体への負担やリスクがある
インプラントはあごの骨を削る手術が必須であり、これに伴う身体的負担やリスクは避けられせん。
通常は局所麻酔下でおこなわれますが、術後の腫れや出血、稀なケースとして神経損傷などの合併症が起こる可能性があります。
高齢の方や持病をお持ちの方は、手術による血圧変動や出血の止まりにくさがリスクになる場合もあります。
安全性を確保するためには、事前の精密なCT診断と、信頼できる歯科医師による執刀が不可欠です。
治療後も継続的なメインテナンスが必要である
インプラントは埋入して終わりではなく、その後の生涯にわたる定期的なメインテナンスが必須です。
インプラント自体は虫歯になりませんが、周囲の歯肉や骨の炎症を防ぐために、プロのチェックが欠かせません。
3カ月から半年に一度の通院を怠ると、自覚症状のないまま不具合が進行し、脱落に至る恐れがあります。
長持ちさせるためには、自身のセルフケアと歯科医院での定期検診をセットで考える継続性が求められます。
天然歯より感染症(インプラント周囲炎)のリスクが高い
天然歯に比べて細菌への抵抗力が弱く、「インプラント周囲炎」のリスクが非常に高い特徴があります。
歯根膜という組織がないため血流が少なく、炎症が始まると骨の吸収が急速に進んでしまうためです。
日々のブラッシングが不十分だと、あっという間にインプラントを支える骨が溶けてしまう危険があります。
この感染症を防ぐ徹底したプラークコントロールこそが、治療の生命線です。
喫煙や持病があると治療の成功率が下がる
喫煙習慣や特定の持病がある場合、インプラントの成功率が著しく低下したり、治療自体が困難になったりするケースもあります。
とくにタバコのニコチンは血流を阻害し、骨との結合を妨げ、術後の治りも悪くします。
重度の糖尿病患者は感染リスクが高まり、手術後の炎症が収まりにくいといった問題が生じやすいです。
現在の健康状態や生活習慣を歯科医師に正確に伝え、リスクを十分に評価してもらう必要があります。
インプラント治療で起こりうる失敗・トラブル例

インプラント治療で起こりうる失敗・トラブル例は、以下のとおりです。
- 手術中・手術直後のトラブル
- 術後のトラブル
- 老後や将来的なリスク
それぞれ紹介します。
関連記事:インプラントのリスクとは?治療前に知っておくべきリスクを徹底解説
手術中・手術直後のトラブル
インプラントの手術から間もない時期のトラブルは、術者の技術や設備の精度、あるいは細菌感染が原因となることが多いです。
術後に麻痺が残ったり、激しい痛みが続いたりする場合は、速やかな対応が必要となります。
また、インプラントが骨とうまく結合せずにグラついたり、神経や血管を傷つけてしまうリスクが挙げられます。
初期の失敗を防ぐには、CT撮影などの精密検査に基づいた確かなシミュレーションをおこなっている歯科医院を選ぶことが重要です。
術後のトラブル
インプラント治療完了後、使い始めてから発生するトラブルの多くは、メインテナンス不足や噛み合わせの不具合が主な原因です。
とくに「インプラント周囲炎」は最も頻度が高く、自覚症状がないまま進行して骨を溶かしてしまいます。
被せ物が欠けたり、固定しているネジが緩んでガタつきが出たりすることもあり、放置すると本体に悪影響をおよぼします。
長期的な安定には、日々の丁寧な掃除と、定期的な噛み合わせの微調整が欠かせません。
老後や将来的なリスク
インプラントは、将来、介護が必要になった際や高齢になった際のリスクも、治療前に考慮しておくべき重要なポイントです。
自身で十分な歯磨きができなくなると、インプラントの周りに汚れが溜まり、重度の感染症を引き起こす可能性が高まります。
介護施設のスタッフが適切な手入れを知らない場合、管理が行き届かずに口腔内環境が悪化する懸念もあります。
将来的な身体機能の低下を見据え、メインテナンスしやすい設計にするなどの工夫も、老後の安心につながります。
インプラント治療ができない・おすすめしないケース

インプラント治療ができない・おすすめしないケースを、以下にまとめました。
- 重度の糖尿病を患っている場合
- 心血管疾患や高血圧の既往がある場合
- 骨粗鬆症の治療薬を服用している場合
- あごの骨の量が著しく不足している場合
- 重度の歯周病が放置されている場合
- 過度な歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合
- あごの骨が成長過程にある未成年の場合
- 重度の喫煙習慣がある場合
- 妊娠中の女性である場合
インプラントは万能ではなく、個人の全身状態や生活習慣によっては、別の治療法を優先すべきケースもあります
インプラントはやめたほうがいいのかについては、以下の記事でも詳しく解説しているため、ぜひ合わせてご覧ください。
関連記事:インプラントはやめたほうがいい?理由ややめたほうがいい人の特徴を解説
インプラントとほかの治療法(入れ歯・ブリッジ)の比較

インプラントとほかの治療法については、以下のとおりです。
- 入れ歯
- ブリッジ
ひとつずつ見ていきましょう。
入れ歯
入れ歯は、手術不要で比較的安価かつ短期間に作製できる、身体的・経済的な負担が少ない治療法です。
広範囲の欠損にも対応可能ですが、一方で噛む力が天然歯の2割程度に落ちたり、装置の違和感が強かったりする欠点があります。
食事のたびに食べ物が挟まったり、バネをかける健康な歯を傷めてしまったりする場合もあります。
将来的にあごの骨が痩せやすい面もあるため、利便性と長期的な健康維持のバランスを考える必要があります。
ブリッジ
ブリッジは、欠損した両隣の歯を削って橋渡しをするように固定する、違和感の少ない治療法です。
保険が適用されるためコストを抑えやすく、固定式なので自分の歯に近い感覚で噛めます。
ブリッジを支えている歯が数年後に過重負担でダメになり、欠損範囲が広がってしまうケースも少なくありません。
最大の問題は、支えとなる健康な両隣の歯を大きく削らなければならず、その歯に強い負担がかかることです。
インプラント治療に関するよくある質問

インプラント治療に関するよくある質問を以下にまとめました。
- インプラントの手術は痛いですか?怖いと聞きますが本当ですか?
- インプラントの寿命はどのくらいですか?一生使えますか?
- インプラント治療に年齢制限や条件はありますか?
- 治療の費用はどのくらいかかるのでしょうか?保険は適用されますか?
- 治療が失敗した場合は再手術やリカバリーは可能ですか?
順に回答していきます。
インプラントの手術は痛いですか?怖いと聞きますが本当ですか?
インプラント手術中は局所麻酔を十分におこなうため、痛みはほとんど感じないことが一般的です。
術後に痛みや腫れが出ても、痛み止めでコントロールできる範囲に収まるケースが多いです。
不安や恐怖心が強い場合は静脈内鎮静法などの選択肢もあるので、事前に歯科医院へ相談しましょう。
関連記事:インプラント治療が怖いと感じる理由は?怖さを最小限にする方法を紹介
インプラントの寿命はどのくらいですか?一生使えますか?
インプラントの寿命は一般に10〜15年程度が目安とされますが、口の状態や治療内容によって大きく個人差があります。
適切なセルフケアと定期的なメインテナンスを続けられれば、より長く使える可能性は高まります。
一生使えるかは「絶対」ではなく、インプラント周囲炎などのトラブルを防げるかがポイントになります。
インプラント治療に年齢制限や条件はありますか?
インプラント治療の下限は、あごの骨の成長が終わる時期までで、一般に成長期の間はインプラント治療を控えるのが基本です。
上限の年齢制限はとくにありませんが、全身状態が安定していて手術に耐えられること、そしてあごの骨量など口腔条件が整っていることが前提になります。
年齢そのものより、糖尿病や心疾患などの持病や服薬状況を含めた全身条件で適応が判断されます。
治療の費用はどのくらいかかるのでしょうか?保険は適用されますか?
インプラント知用の費用は、検査・手術・被せ物まで含めると、インプラントは1本あたりおおむね「30万〜60万円程度」が相場です。
原則は自由診療で保険適用外ですが、事故による顎の欠損など限られた条件を満たす場合にのみ保険が適用される場合があります。
虫歯や歯周病で歯を失ったケースでは基本的に保険は使えないため、費用や治療内容は事前に見積もりを確認しましょう。
関連記事:インプラント治療は1本いくら?歯科医院によって異なる理由を解説
治療が失敗した場合は再手術やリカバリーは可能ですか?
インプラント治療において、骨と結合しない、または脱落するなどのトラブルが起きても、状態が整えば再手術でリカバリーできる場合があります。
いったん撤去して組織や骨の回復を待ち、必要に応じて骨造成などをおこなったうえで再埋入する流れが一般的です。
費用負担や対応は医院の保証制度や規定によって異なるため、事前に保証内容とトラブル時の方針を確認しておきましょう。
まとめ

インプラントは「第二の永久歯」とも呼ばれるほどメリットが絶大な治療法ですが、同時にリスクやコストも表裏一体です。
失った歯を補う手段として、自身の将来の健康やライフスタイルにどれほど適合するかを、冷静に見極めるのが大切です。
もし「インプラント治療のデメリットを抑えたい」「できる限り負担を抑えてインプラント治療を受けたい」方は、早めに歯科医院を受診してみましょう。
きむ歯科口腔外科医院では、インプラントや歯がボロボロなど、患者さんの解消したいお悩みに応じて最適なご提案・治療をおこなっております。
現在の歯に関するお悩みを解消し、笑顔で食事や会話を楽しみたいと思っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
コラム監修者
院長金 龍門(きむ よんむん)
- 経歴
- 2013年3月 日本歯科大学卒業
2015年4月 公立豊岡病院歯科口腔外科 勤務
2020年4月 市立伊丹病院歯科口腔外科 勤務
2022年4月 きむホームデンタルクリニック開業
2025年2月 医院名をきむ歯科口腔外科医院に改名
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