インプラントのリスクとは?治療前に知っておくべきリスクを徹底解説
- 2026年1月6日
- 歯科
「インプラントのリスクとは?」
「インプラントの治療の前に具体的なリスクやデメリットを知りたい」
「インプラント以外の治療法と比べて安全性を知りたい」
上記の疑問をお持ちの方は、インプラントは手術が必要と聞き、身体への負担が心配で不安があるのではないでしょうか。
インプラントのリスクは、手術や体質、治療後の管理状況によって、身体的トラブルや長期的な不具合が起こる可能性があります。
本記事では、「インプラントのリスクについて、治療前に知っておくべきリスク」を紹介します。
歯が抜けたまま放置するリスクまで紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インプラントのリスク

インプラントの主なリスクは、以下の3つに分けられます。
- インプラント手術中・術直後に起こりうる身体的リスク
- インプラントが骨と結合・定着しない原因とリスク
- 治療後に時間が経ってから後悔する長期的なリスク
それぞれ解説します。
インプラント手術中・術直後に起こりうる身体的リスク
インプラント手術中・術直後に起こりうる身体的リスクは、以下の3つです。
- 歯科医師の技術不足やCT診断ミスによる人為的事故を招く可能性がある
- 手術中のトラブルで神経損傷や多量出血を引き起こすおそれがある
- 院内感染や術後のケア不足により強い腫れや痛みが出る可能性がある
ひとつずつ解説します。
歯科医師の技術不足やCT診断ミスによる人為的事故を招く可能性がある
インプラントの成功率は、歯科医師の技術と診断精度に左右されます。
埋入位置や角度は、周囲の歯や神経との距離をミリ単位で考慮しなければならないためです。
CTによる3次元診断を怠ると、骨の厚みや血管の走行を見誤り、重大な人為的ミスを招くおそれがあります。
適切な設備と高度な技術を持つ医師を選ぶことが、人為的リスクを回避する最善策です。
安心できる結果を得るため、医院の設備環境や医師の実績を事前に確認しましょう。
手術中のトラブルで神経損傷や多量出血を引き起こすおそれがある
インプラント手術中の不慮の事故により、神経損傷や多量出血が起こる可能性も否定できません。
顎の組織には重要な神経や血管が隣接しており、これらを傷つけると麻痺や炎症を招くためです。
とくに骨が薄いケースでは、ドリルが神経を圧迫するリスクが相対的に高まります。
解剖学的知識にもとづいた正確な手技こそが、外科的合併症を防ぐためには重要です。
リスクを最小限に抑えるため、自身の状態に最適な術式が選ばれているか担当医に確認してください。
副作用や術後のケア不足により強い腫れや痛みが出る可能性がある
インプラント術後の腫れや痛みは一般的に起こりうる副作用や、セルフケア不足も原因となります。
セルフケア不足によって、患部に細菌が侵入すると炎症が起き、傷口の治癒が大幅に遅れるためです。
清潔な手術室での滅菌管理はもちろん、処方薬の服用や患部を清潔に保つ努力が重要になります。
また、術後すぐの喫煙や激しい運動は、インプラントの失敗リスクを高めるため避ける必要があります。
快適な回復を目指すためにも、歯科医院の注意事項を厳守し、衛生的な環境を維持しましょう。
インプラントが骨と結合・定着しない原因とリスク
インプラントが骨と結合・定着しない原因とリスクは、以下の3つです。
- 顎の骨の厚みや高さが不足していると土台が安定しない可能性がある
- 糖尿病などの全身疾患や持病により傷の治りが遅くなるおそれがある
- 金属アレルギーによりインプラント体との拒絶反応が出る可能性がある
それぞれ解説します。
顎の骨の厚みや高さが不足していると土台が安定しない可能性がある
インプラントを長持ちさせるには、支えとなる顎の骨に十分な厚みと高さが必要です。
骨が不足した状態で無理に埋入しても、支える力が足りず、早期脱落を招くためです。
とくに抜歯から時間が経過している場合は骨が痩せていることが多いため、注意を要します。
こうしたケースでは、骨を増やす「骨造成」を併用することで安定した土台を確保できます。
将来的な安定性を考慮し、必要に応じて骨を補う処置も検討することが失敗を防ぐポイントです。
糖尿病などの全身疾患や持病により傷の治りが遅くなるおそれがある
糖尿病などの持病がある方は、インプラントが定着しにくいリスクを考慮し、慎重な判断が求められます。
全身疾患は血管や免疫力に影響を与え、手術後の傷の治りや骨の再生能力を著しく低下させるためです。
血糖値がコントロールされていないと感染症のリスクも高まり、治療継続が困難になる場合もあります。
受診時は、必ず服用中の薬や健康状態を歯科医師に伝えてください。
持病を適切に管理しながら進めることで、安全な治療が可能になります。
金属アレルギーによりインプラント体との拒絶反応が出る可能性がある
稀なケースですが、チタンへの金属アレルギーによりインプラントが定着しないこともあります。
チタンは生体親和性が高い素材ですが、過敏反応で周囲組織に反応が起こることがあるためです。
アレルギーを確認せずに手術を受けると、術後の腫れや痒み、脱落を招くおそれがあります。
不安がある場合は事前にパッチテストを受け、安全性を確認すべきです。
最適な素材を選択することが、将来の健康を守ることにつながります。
治療後に時間が経ってから後悔する長期的なリスク
治療後に時間が経ってから後悔する長期的なリスクは、以下のとおりです。
- インプラント周囲炎(歯周病感染)により土台が脱落するおそれがある
- 歯ぎしりや食いしばりの負荷で被せ物や器具が破損する可能性がある
- 歯茎の黒ずみや痩せにより見た目の美しさが損なわれるおそれがある
それぞれ解説します。
インプラント周囲炎(歯周病感染)により土台が脱落するおそれがある
インプラント治療後の最大の敵は、歯周病に似た感染症「インプラント周囲炎」です。
この病気は進行が早く、自覚症状がないままインプラントを支える骨を溶かしてしまいます。
インプラントには神経がなく、痛みがないことも多いので、定期的なチェックが重要です。
また、丁寧なブラッシングと歯科医院でのクリーニングが、この感染症を防ぐための手段です。
健康な状態を保つため、定期検診を習慣化し、異常を早期発見できる体制を整えましょう。
歯ぎしりや食いしばりの負荷で被せ物や器具が破損する可能性がある
無意識の歯ぎしりや食いしばりは、インプラントにとって大きな脅威です。
インプラントには衝撃吸収機能がないため、過度な力がかかると被せ物の欠けや内部ネジの破折を招きます。
とくに就寝時の強い食いしばりは、インプラント本体や周囲の骨に深刻なダメージを蓄積させます。
破損を防ぐには、ナイトガード(マウスピース)を装着して過剰な負荷を軽減することが有効です。
高価なインプラントを守るため、物理的な負荷への対策も忘れずにおこないましょう。
歯茎の黒ずみや痩せにより見た目の美しさが損なわれるおそれがある
加齢やケア不足による歯茎の退縮は、審美性を損なうリスクとなります。
歯茎が痩せるとインプラントの金属部分が露出し、根元が黒ずんで見えるためです。
とくに前歯の治療では、数年後の歯茎のラインが顔全体の印象を大きく左右します。
若々しい口元を維持するには、適切なブラッシングで歯茎の健康を保ち、将来の変化を見越したデザイン設計が必要です。
機能面だけでなく、長期的な美しさを維持するための工夫についても相談しておきましょう。
歯が抜けたまま放置するリスク

歯が抜けたまま放置するリスクは、以下の5つです。
- 隣の歯が倒れ込み全体の噛み合わせが崩れる可能性がある
- 噛み合う歯が伸びてきて他の治療を困難にするおそれがある
- 隙間に汚れが溜まり虫歯や歯周病が悪化する可能性がある
- 刺激が伝わらず顎の骨が次第に痩せてしまうおそれがある
- 噛む力が低下して消化器官に負担をかける可能性がある
ひとつずつ解説します。
隣の歯が倒れ込み全体の噛み合わせが崩れる可能性がある
歯を一本失ったままにすると、隣接する歯が空いたスペースへ倒れ込んできます。
歯は互いに支え合って位置を保っているため、支えを失うと徐々に移動して歯並びを乱すためです。
この倒れ込み(傾斜)により噛み合わせが崩れると、特定の歯に過度な負担がかかります。
結果として、健康だった隣の歯まで寿命を縮める悪循環に陥りかねません。
正しい歯並びを守るため、欠損後は速やかにスペースを維持する治療を受けましょう。
噛み合う歯が伸びてきてほかの治療を困難にするおそれがある
抜けた歯と対合していた歯が、隙間を埋めるように伸び出す「挺出(ていしゅつ)」も大きなリスクです。
歯は噛み合う相手を求めて移動する性質があり、ストッパーがないと突き出してしまいます。
伸び出した歯は根が露出して敏感になり、将来インプラントを入れる際のスペースを塞いでしまいます。
一度伸びた歯を戻すには矯正や切削が必要になり、余計な費用と時間がかかります。
後の治療をスムーズにするためにも、放置は避けるべき選択です。
隙間に汚れが溜まり虫歯や歯周病が悪化する可能性がある
歯並びが乱れると清掃性が著しく低下し、虫歯や歯周病のリスクが急上昇します。
歯の傾きや隙間には食べかすが詰まりやすく、通常のブラッシングでは汚れを落としきれないためです。
放置された汚れは細菌の温床となり、周囲の健康な歯まで病気を進行させ、さらなる抜歯を招きます。
一本の欠損が口腔全体の衛生環境を破壊することは、大きな損失です。
多くの健康な歯を残すため、汚れが溜まりにくい整った環境を維持しましょう。
刺激が伝わらず顎の骨が次第に痩せてしまうおそれがある
歯を失うと、その部分の顎の骨は刺激を受け取れず、次第に痩せ細ります。
使われない組織を身体が不要と判断して吸収する「廃用性萎縮」が起きるためです。
骨が痩せると、将来インプラントを検討した際に大がかりな骨造成が必要になり、負担が増大します。
また、広範囲の骨吸収は口元のシワの原因となり、見た目の老化を早めます。
顎の骨の健康を維持するには、インプラントなどで噛む刺激を伝え続けることが効果的です。
噛む力が低下して消化器官に負担をかける可能性がある
歯の欠損で咀嚼能力が低下すると、消化器官に過度な負担がかかります。
不十分な咀嚼のまま食べ物が送られると、消化効率が悪くなり、胃もたれや栄養不足を招くためです。
また、噛みやすいものに偏ることで食生活が乱れ、生活習慣病のリスクを高める原因にもなり得ます。
食べる行為はエネルギー摂取の基本であり、その基盤は歯の機能です。
全身の活力を維持し、食事を楽しみ続けるために、噛む機能をしっかりと回復させましょう。
インプラントのリスクに関するよくある質問

インプラントのリスクに関するよくある質問を以下にまとめました。
- インプラントの治療がもし失敗した際はリカバリーの再手術はできる?
- インプラントの保証期間を過ぎたトラブルで高額な修理費がかかる可能性はある?
- 将来もし寝たきりになった際にインプラントの適切なケアができなくなるおそれはない?
- インプラントの治療の痛みや手術への恐怖心が強くパニックを起こしてしまう可能性はある?
それぞれ回答していきます。
インプラントの治療がもし失敗した際はリカバリーの再手術はできる?
インプラントが万が一失敗した場合でも、多くの方でリカバリー(再手術)は可能です。
感染や不結合が原因であれば、一度除去して組織の回復を待ってから再埋入をおこなえます。
ただし、初回より骨がデリケートな状態であるため、慎重な計画と高度な技術が必要です。
インプラントの保証期間を過ぎたトラブルで高額な修理費がかかる可能性はある?
インプラント保証期間後の不具合については、基本的に実費での修理対応となり、費用がかかる可能性があります。
人工物である以上、経年劣化や衝撃による部品交換が必要になる場合があるためです。
多くの医院では定期検診の受診を保証の条件としています。
将来もし寝たきりになった際にインプラントの適切なケアができなくなるおそれはない?
インプラントにおける介護が必要になった際のリスクは、事前の対策で十分対応可能です。
汚れが溜まりにくいシンプルな人工歯の選択や、他者が清掃しやすい設計などの工夫ができるためです。
また、訪問歯科診療の普及により、自宅や施設でプロのケアを受ける体制も整っています。
将来的に取り外し式の装置に変更できる場合もあるため、ライフステージを見据えた設計を事前に医師と相談しておくと安心です。
インプラントの治療の痛みや手術への恐怖心が強くパニックを起こしてしまう可能性はある?
手術に強い恐怖心がある方でも、リラックスして受けられる方法は存在します。
たとえば「静脈内鎮静法」などの麻酔を併用すれば、眠っているような感覚のうちに手術を終えられます。
術中の記憶がほとんど残らないケースが多く、歯科恐怖症の方でも安全に治療を受けることが可能です。
まとめ

インプラントにはリスクがありますが、正しく知り対策することで安全に歯を補えます。
重要なのは、価格や手軽さだけで決めず、精密な診断・高度な技術・誠実なアフターケアを提供する医院を選ぶことです。
信頼できる医師を見つけることが、合併症を防ぎ、インプラントを一生使い続けるための最大のポイントとなります。
もし「インプラント治療のリスクを抑えたい」「安心してインプラント治療を受けたい」方は、早めに歯科医院を受診してみましょう。
きむ歯科口腔外科医院では、インプラントや歯がボロボロなど、患者さんの解消したいお悩みに応じて最適なご提案・治療をおこなっております。
現在の歯に関するお悩みを解消し、笑顔で食事や会話を楽しみたいと思っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
コラム監修者
院長金 龍門(きむ よんむん)
- 経歴
- 2013年3月 日本歯科大学卒業
2015年4月 公立豊岡病院歯科口腔外科 勤務
2020年4月 市立伊丹病院歯科口腔外科 勤務
2022年4月 きむホームデンタルクリニック開業
2025年2月 医院名をきむ歯科口腔外科医院に改名
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